オンラインで開催!地域課題×ビジネスで活躍するローカルベンチャー会議
茨城県の県北地域活性化を目的に、県北地域での課題を見つけ出し新たなビジネス創出を目指す「茨城県北ローカルベンチャースクール2020」。
そのプレ講座として、「ビジネスで地域課題を解決するローカルベンチャー会議」が6月17日、オンラインで開催されました。
当講座がオンラインで開催されるのは初。
参加者は県内のほか山形県や神奈川県など日本全国に渡り、当日は、運営担当者よりオンライン受講に関するルールや操作説明を行い、参加者がスムーズに受講できるよう配慮がなされました。
その後県北振興局より、事業の説明と県北6市町を紹介。県北地域の課題である過疎化・人口減少・高齢化等を例に挙げ、課題解決とネットワークの構築が当スクールのねらいであり、地域に応援してくれる仲間やコミュニティが持てるようにサポートしたいと説明し、全5回の講座スケジュールが発表されました。
重要視していることは「受講生が主役」。好きなことを探すということだけを追求
次に登壇したのは本講座の第1回目講師でもある齋藤潤一さん。自身の経歴を説明したのち、本講座では受講生と共に学んでいく「半学半教」でいたいと話し、貴重な講師陣の声を生で聞ける本講座の魅力を紹介しました。
さらに、「講座を進めていく上で重要視していることは受講生が主役ということ。“好きなことを探す”ということだけを追求していく」と話し、本講座5回は何かを教えてもらうのではなく、好きなことを見つける時間であると呼びかけました。
昨年の講座の様子↓
その後行われたのは「チェックイン」と呼ばれるアイスブレイク。
これは自身の今の気持ちをその場に置くという意味で行われ、ランダムに計13室のブレイクアウトルームを割り当て、それぞれが①名前②出身地③今日聞きたいことを発表しました。チェックイン後にはそれまでの堅い雰囲気が変化し、和やかな表情の参加者が多く見られました。
地域に必要なことをしていたらビジネスに。真剣に仲間と未来を語り合える場
そしていよいよ卒業生による活動報告。最初に登壇したのは高橋美紀さん。
彼女はIターンで茨城に移住し、スタジオを飛び出したKENPOKUyogaや、企画の段階から事業の支援をするminimume、古民家ゲストハウスなど、あらゆる事業を展開しています。
そんな高橋さんの強みは余所者目線。「ノンキャリアで普通の主婦である私が地域課題を解決するにはどうすればいいか?と考え、地域に必要なことをやっていたらビジネスになった」と話します。
続けて、このスクールで得たのは「真剣な仲間と未来を語り合える場」であると話し、参加者に「どんなに小さくてもいいので、自分の欲しい未来に挑戦しよう」と呼びかけました。
大切なのは「半歩の連鎖」。怖いな…と思うところに踏み出してみる
次に登壇したのはTadaima Coffee代表の和田昂憲さん。
コーヒー豆の製造、コーヒー教室の開催のほか、この日にコーヒースタンドをオープンさせたことも紹介。それ以外にも常陸frogsを運営するなど、活動は多岐に渡ります。それぞれの活動においてクラウドファンディングでの資金調達も果たしています。
和田さんは自身の20代前半の生活に触れ、だめだめだったという過去と、その時にお金の尊さを学んだと語ります。その上で振り返ると「半歩の連鎖」だと話し、怖いなと思うところに踏み出す行動力を当スクールで学んだと話しました。
スクール受講でマインドに変化。仲間の後押しが財産に
続いての登壇者は和田まりあさん。
昨年度のローカルベンチャースクールでは、チームあっちこっちとして最優秀賞を受賞。当スクールをきっかけに、現在は地域おこし協力隊として大子町に移住しています。
彼女はスクール受講前後の自身のマインドの変化を紹介しました。
その上で、自分に自信が持てた、繋がり・仲間ができたと話し、スクールでの3ヶ月間はとても濃かったと振り返ります。チームで挑んだ最終プレゼンや仲間の後押しが大きな財産となっていることを語り、まだ起業は果たしていないがこれから夢を叶えることを参加者に誓いました。
途中、電波が途絶えるというトラブルもありましたが、参加者や卒業生が場を繋いだり、チャットコメントで声援を送ったりするなど、オンラインではありながら、早くも一体感あるあたたかい雰囲気に包まれました。
人生の棚卸しで“はじめの一歩”を踏み出すきっかけに。
次に登壇したのは団長こと増田大和さんです。
プレイワーカーや予備自衛官であるとともに、地域おこし協力隊として今春大子町へ移住。プレイバスを実現させるためクラウドファンディングで資金調達を果たし、現在実現に向けて活動を加速させています。
増田さんは「スクール受講前は初めの一歩の踏み出し方がわからなかった」とし、当講座を経て人生の棚卸し・精神的支柱の獲得・自分をさらけ出すことができるようになったと話します。感性・経験・人脈を再認識し、仲間や強力な講師陣・先輩方に出会い、そのおかげで今はじめの一歩を踏み出せていると語り、参加者に10人に1人しかいないという行動する人になって欲しいと参加者に呼びかけました。
トライアンドエラーを繰り返す。コロナピンチもゼロから収益を上げるチカラ
最後の登壇者は、フィットネスインストラクターとその育成、コーチングスキルを生かした事業を展開する大川貴世美さん。
2年前の自分は自己肯定感が低かったと語る大川さん。
星の王子様の一文を紹介し、今まで自分の得意を極めて売っていけばいいと思っていたが、そこに地域課題を掛け合わせ、求められていることを見つけることで商品を生み出すことを、当スクールで学んだと話しました。
「ここは大人でも失敗していい場所。トライアンドエラーを繰り返すことができる」と話し、新型コロナウイルスの影響で一時無収入になったが、スクールの学びを生かし、ゼロから新しい商品を作ることで収益を上げることができたと教えてくれました。
5人の登壇者の紹介を終え、その後設けられたのはブレイクアウトルーム。
事前アンケートで希望した登壇者のルームに入り、10分間各々に質問や相談を打ち明けました。
その中では起業を考えている旨の相談や、他のベンチャーをもっと知りたいなど、多岐に渡る内容が飛び交いました。
総勢60名程が参加し、Facebookでもライブ配信が行われた今回のイベント。
終了後も放課後ルームとして自由に質疑ができる時間が設けられ、金銭面や資金調達について等の踏み込んだ質問や、県北に行ってみたいなどの感想など、40名以上がオンライン上に残りその後の配信も楽しみました。
次回のプレ講座は7月15日。
本講座となる「茨城県北ローカルベンチャースクール2020」の受講申込みは8月1日(土)まで。
申込みはこちらのフォームより受付中です!!
ライター:宮地綾希子