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自身のワクワクが地域課題を解決する! 茨城県北ローカルベンチャースクール開講。

2020年度茨城県北ローカルベンチャースクール第1回講座

 

2020年度茨城県北ローカルベンチャースクールが開講し、8月22日(土)14:00〜17:00、三の丸庁舎(水戸市三の丸)にて第1回講座が開催されました。参加者は茨城県内のほか、東京都・神奈川県・千葉県・福島県などから集まり、学生から会社員、経営者など幅広い年齢層が顔を合わせました。

※集合写真の時のみマスクを外して撮影しています。

今回は新型コロナウイルス感染症の収束がまだ見えない中での開催。

対面での密な交流を重要視してきたこのスクールにとって、今年は感染予防を徹底した上で、参加者同士のコミュニケーションをいかに活性化させることができるかが課題の一つとなりました。

 

第1回講座の2日前に、事前交流をオンラインにて実施。参加自由での開催でしたが、半数以上の受講生が参加し、ブレイクアウトルーム等を利用してそれぞれ自己紹介や対話を楽しみました。おかげで第1回講座は開講前から和やかな雰囲気が感じられ、お互い実際に対面できた喜びを交わす様子が広がりました。

 

徹底したキープディスタンス。グループワークも対面はしないトライアングル。

受講生は受付で検温・アルコール消毒を完了させ入室。座席は1.5m以上の間隔で配置、床には三角形のマーキングがされている状態で開講となりました。

本講座はアクティブラーニング形式で行われ、受講生は登壇者の講義中には正面を、グループワーク時は各自が体の向きを三角形の中心に向けることで、移動や対面を避けてコミュニケーションを取り、対話ができるよう工夫がなされました。

 

ワクワクを探す旅、スタート!!緊張から笑顔へ。

はじめに、茨城県県北振興局の根崎局長より、地域活性化や新しいチャレンジへの激励が受講生に送られました。同講座はワクワクを探す旅として、「①誰とでも対等に ②Don’t judge ③ポジティブ ④守秘義務」のグランドルールが発表されました。

その後は体の向きを変え、三角形の3人グループで「自己紹介」「最近ハマっていること」「今日の目的」をそれぞれ発表。マスク越しながらも、緊張気味だった受講生から笑顔が多く見られるようになり、だんだんと打ち解けていく様子が感じられました。

 

第1回のテーマ「笑顔とお金のバランスがとれた地域ビジネスの創り方」

第1回講師は一般社団法人こゆ地域づくり推進機構(以下こゆ財団)の代表理事、齋藤潤一氏。受講生は事前講義として齋藤氏が過去に登壇したTED動画をオンラインで視聴し、すでに各々が質疑や感想を持ち合わせた状態でこの場に臨みました。

齋藤氏は、プレゼン手法を交えながら自身の経歴などを紹介。事前動画の内容に触れつつ、受講生と対話をしながら最終プレゼンに向けたテクニックの紹介もしてくださいました。

さらに、「いつかは永遠にこない。いつかやりたいものをローカルベンチャースクールで、県北で実現させていって欲しい」とし、5回の講座は「みなさんが自分自身の時間を豊かにする時間」であると話しました。

 

 

1.「なぜやるのか?」サイモンシネックの動画に学ぶ

参考動画を視聴し、「なぜ」から説明することの意味を紹介。視聴後は、受講生の代表者が全員の前で自身のやりたいことを地元への思いを交えながら発表をしました。

 

 

2.発見の力を磨く

投影スライドを見ながらひとりひとりが気づきを発表するワークショップでは、地域の歴史を調べることで視点が変わることを紹介。課題・答え・解決策はその地域にあると話しました。受講生は各々に気づいた点を発表し、それぞれ他の人の着眼点に感心しながら意見に耳を傾けていました。

 

 

3.1000円ライチに学ぶ起業家精神

事前動画においても質問が多かった、1粒1000円ライチのブランディング。受講生は動画の視聴後にグループで感想をシェアしました。その後の質問タイムでさらに知識や考えを共有し、価格の付け方、地域内での評価、課題の見つけ方などについて触れました。齋藤氏は「リスクを背負ってでもやる、思いと思いのぶつかり合いに人は共感して購買する」と語り、受講生が深く頷く姿はとても印象的でした。

 

 

 

4.あきらめない限り失敗はない

1勝99敗、計画的偶発性理論などの学術を紹介し、まずやってみることが大切だということを掲げ、すでに小さな一歩を踏み出している受講生たちに「あきらめない限り失敗はない」とエール。「自分たちが本当にワクワクすることに向き合う」ことが重要だと繰り返し、小さなビジネスの集合体という発想で、県北エリアのひとしずくという認識で行動して欲しいと語りました。

 

 

 

5.昨年の卒業生「あっちこっちstand」に学ぶ

昨年度最優秀賞をとったチーム「あっちこっちstand」から、最終プレゼンのデモンストレーションとして、事業の紹介・昨年の自身たちの動きと今後の展望についてプレゼンが行われました。プロトタイプの重要性、チームでやることの難しさ、仲間の大切さ、様々な経験と思いを伝え、それを真剣に聞き入る受講生。発表者2人の“らしさ”が溢れたプレゼンに、その後の質疑コーナーではコーヒーを用いたきっかけや、ネーミングやロゴへの想いに触れられました。プロトタイプの結果、コーヒーはあくまでツールであり、自分たちのやりたいことは場づくりだとお客様から教えてもらったとし、「アイデアに価値はない」ということを経験から伝えられた時間になりました。

 

最後は受講生同士で学びのシェア

参加者にとって、とても濃い学びの時間となった3時間。最後は始まりと同じ位置に席を戻し、1分間で現段階でのワクワクを記入する内省の時間が設けられました。

 

次回は「地域資源を発見×磨く×発信:茨城県北フィールドワーク」。常陸太田市にて1泊2日の事例研修を行います。

今後、受講生がどんなワクワクを見つけて輝いていくのか。最後まで楽しみに追っていきたいと思います。

 

ライター・撮影:宮地綾希子

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