自身のワクワクが地域課題を解決する! 茨城県北ローカルベンチャースクール 第4回テーマは支援の集め方

茨城県北ローカルベンチャースクール第4回講座が、2020年10月17日14:00〜17:00に常陸大宮市内にて開催されました。

本スクールは今回がビジネスプラン発表前の最終講座であり、次回が最終プレゼンテーションとなります。

講座は、恒例のチェックインからスタートし、「①今の気持ち ②最終講座にあたり、本スクールに対する気持ち」を4人組で共有しました。

今回利用させていただいた施設は道の駅常陸大宮―かわプラザーです。まず初めに駅長である大山博文氏に施設に関するお話をいただきました。

久慈川のほとりに位置する本施設。昨年の台風被害による影響や、着任早々に見舞われた新型コロナウイルスの影響などについて触れながら、地場産の野菜の販売が評価され、国から重点道の駅に指定されていることなどを紹介していただきました。

その後、グランドルール「秘密厳守。固定概念を外す。ポジティブアプローチ」を再確認し、本日のテーマ「資金調達:クラウドファンディングで支援を集めよう」のゲスト講師である菅本香菜さんに登壇いただきました。

菅本氏は不動産会社での営業を経て、食べものつき情報誌『くまもと食べる通信』の副編集長として活動。熊本震災後に上京し株式会社CAMPFIREに転職、LOCAL・FOOD担当として全国各地のクラウドファンディングプロジェクトをサポートしながら日本の魅力を発信する傍ら2017年5月に、旅するおむすび屋『むすんでひらいて』プロジェクトを立ち上げました。2019年3月に独立し、食に関わるイベントの企画・運営、食材のPR、ライター、クラウドファンディングサポート等を手がけています。

おむすびが自分の世界を拡げるきっかけ

拒食症で苦しんだ過去や、食に対する関心と職との結びつけ方に悩んだ経験を話しながら自身の経歴を紹介。旅するおむすび屋としておむすびワークショップを全国で開催し、同時に生産者さんのもとへ足を運んだり、絵本の作成もしているとお話ししていただきました。おむすびを選んだ理由としては、ハードルを低く食の楽しさを教えていきたいということ、誰でも挑戦しやすく、初めての料理として子供も参加できるということ、地域ごとの食文化の違いがあることなどを紹介。菅本氏は「おむすびを通じて毎日食べるということが楽しくなるきっかけを作っていきたい。」と語り、「誰かの世界を拡げたいと思って活動していたが、自分の世界が拡がるきっかけになりました」と続けました。

支援者が出ると思わなかったリターンがビジネスに

旅するおむすび屋が仕事になった経緯を例にクラウドファンディングを紹介。クラウドファンディングを利用する目的として、顧客マーケティングやPRができるメリットをあげ、自身のプロジェクトも支援者が現れると思っていなかったリターンが続々と購入され、それがきっかけでワークショップがビジネスになることを知れたと話しました。

さらに、その後の資金の使い道や売上げの内訳を赤裸々に共有し、クラウドファンディング達成後の動きを説明。旅するおむすび屋とCAMPFIREとの両立により新型コロナウイルスの状況下も乗り切れていることや、旅をしなくてもできる仕事を模索中であることを教えてくれました。現在は書籍や商品開発に力を入れているという菅本氏。「まずは自分でやってみようと、商品開発始めますと発信していたら他からも声がかかるようになった」と話します。誰かから声をかけられるのを待つのではなく、自分から行動してみたことでやりたいことができる環境が増えていったことを紹介してくれました。

その後は質問タイムが設けられ、齋藤氏(一般社団法人こゆ地域づくり推進機構代表理事)との対話形式にて講座が進められました。

複数の事業ポートフォリオを持つ

まず、齋藤氏から紹介された菅本氏の強みは、事業ポートフォリオを3つ以上持っているということ。今後のビジネスにおいてこれは最も重要なポイントだと話し、菅本氏も「肩書きはひとつのつもりでも、その中でいろいろなことをしています。おむすびきっかけで色々な提案をいただく」と付け加えました。さらに、菅本氏は自分の“好き”が明確であると続け、「やりたいことを発信した結果、このツールで何かできない?とお声がけいただく。“菅本香菜が好きなこと”を意識してもらえるようになった」と話しました。

また、齋藤氏は彼女のコミュニケーション力の高さについて触れ、「地域にはコミュニケーションが必要。おむすびはコミュニケーションツールであり、おむすび×地域×コミュニケーション力で彼女のビジネスは成り立っている。ワークショップも菅本香菜に頼むということに価値がある」と表現しました。

大事なことは「なぜやるのか」

その後は再びクラウドファンディングについて触れ、「お金が集まると思っている人はだいたい失敗する。自分の想いをきちんと届けることを放棄する人は成功していない」と説明しました。その上で、自分のことを応援してくれる人がどこにいて、どうやってその人たちに声を届けるのか・・・クラウドファンディングで大事なことは「なぜやるのか」であり、ゴールはお金ではないと話しました。

「一歩踏み出した後に拡がる世界の広さを自分で何度も経験して学んできました。連鎖を起こすためには、小さくても最初に一歩まず踏み出さないと始まらない」という彼女の言葉は、自身がたくさん行動してきたからこそのパワーがあり、とても心に響くものでした。

その後、現時点でのビジネスプランを12人が各自3分間で発表し、それぞれが菅本氏・齋藤氏からフィードバックをもらいました。最後に菅本氏から受講生に、「この勢いをいかに継続させるかが大事。この数ヶ月で得たこと・練ってきたことをこのまま終わらせずに、できることから、小さいことからまず始めてみて欲しい」と熱いエールが贈られました。

8月から4回に渡って学んできた、茨城県北ローカルベンチャースクール2020。

次回は「ソトコト」編集長である指出一正さんをゲストに迎え、いよいよビジネスプランの最終プレゼンテーションです。

たくさん悩みを抱えながら自分のビジネスや地域課題と向き合ってきた受講生に、最後までしっかりと伴走していきたいと思います。

 

ライター・撮影:宮地 綾希子

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