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あなたのビジネスを加速させる! 茨城県北ビジネススクールプレ講座① ―売上をアップさせるマーケティング手法を学ぶー

毎年、魅力的なローカルベンチャーを輩出し続ける起業家育成講座。

昨年までの茨城県北ローカルベンチャースクールが、今年から茨城県北ビジネススクールと名称を変え、よりビジネスを加速させ茨城県北を活性化させるべく、内容も講座数もバージョンアップします。

 

そんな魅力溢れる講座の雰囲気を少しでも知ってもらうべく、2021年7月2日、水戸市内にあるシェアオフィスSSSにて、食べチョクで知られる株式会社ビビッド・ガーデン代表取締役社長である秋元里奈氏をゲストにお迎えしたプレ講座を開講しました。

このプレ講座は会場での対面方式とオンライン配信が同時に行われ、対面14名・オンライン54名の計68名が参加。茨城県内だけでなく、全国から視聴者が集まりました。

(オンラインの様子)

初めに、主催である茨城県県北振興局より県北地域の現状と課題を紹介。県北振興チャレンジプランに触れ、これまでの取り組みや成果を説明しつつ、新たな挑戦者となる参加者へエールを送りました。

次にこのビジネススクールの総合プロデューサーである齋藤潤一氏(一般財団法人こゆ地域づくり推進機構代表理事・NPO法人まちづくりGIFT代表理事・AGRIST株式会社代表取締役社長)より、スクールの概要を説明。

卒業生等による起業家コミュニティへの参加・同じ熱量のある仲間と切磋琢磨して学べる環境・投資家などとのネットワークにより資金調達ができる環境・メンター制度によるバックアップ体制などの多くのメリットを紹介。

講師との距離の近さや過去の受講生の成長スピードなど、具体例をあげて説明しました。

 

そしてここから、ゲスト秋元氏による講演のスタート。

 

登壇ゲスト(敬称略)

食べチョク 代表
株式会社ビビッドガーデン 代表取締役社長
秋元里奈

神奈川県相模原市の野菜農家に生まれる。 慶應義塾大学理工学部を卒業した後、2013年に株式会社ディー・エヌ・エーへ新卒入社。webサービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業の立ち上げを経験した後、スマートフォンアプリのマーケティング責任者に就任し合計4部署を経験。201611月に農業分野の課題に直面し株式会社ビビッドガーデンを創業。

 

テーマは食べチョクのマーケティング戦略について

食べチョクとは、生産者と消費者を直接繋ぐことで、生産者が自分で値決めができ消費者の声が直接聞けるという、オンライン直売サービス。消費者にとっても新鮮で良い品が届き、希少なものに出会える可能性もあるという、双方にやさしい仕組みとなっています(現在登録している生産者は約5000件!)。流通額は直近1年で42倍にも増加しているそうです。

驚異的な急成長をする食べチョクですが、「マーケティングは極めて普通の施策を爆速で愚直に回し続ける」と言います。

昨年の夏に初めて放映したTVCM。秋元氏は、自身のTVCMの目的を“認知を取りにいく”ことに焦点を当てて制作し、15秒という短い時間を極めてシンプルに、視覚的に端的にサービスメリットを理解してもらうことだけを目的としたそうです。「届けたいお客さんは、TVCMで初めて食べチョクを知ってサイトにアクセスして商品を購入してくれる人とした。」と話す秋元氏。この真っ直ぐでシンプルな彼女の思いがそのまま映像に反映され、明確に数字に現れたのではないでしょうか。

さらに、SNSに力を入れている理由としては、「美味しい食材が買えるということだけではスーパーなどとの差別化は難しく、食べチョクの価値は伝わりにくい。SNSを通じて継続的に発信することで、食べチョクが大事にしている生産者の想いや、繋がる体験、ストーリーを伝えている」と熱く語りました。

また、広告も外注はせず、ナレッジを貯めるためにインハウスで運用しているとのこと。「お客様の反応がダイレクトにわかるため、自社でやり切るということを意識している。」と説明しました。その他に、生産者と二人三脚で企画を作り上げていく仕組みや、顧客の心理的行動を読み取りニーズに応えていること、コミュニティの形成、開封率が高いというLINEの活用にも触れ、食べチョクのきめ細やかで幅広いマーケティング手法を惜しみなくご紹介してくださいました。

そして、「綺麗な写真や文章も必要かもしれないが、一番は商品が家に届いて箱を開けた瞬間に感動するかどうかで全てが決まる。届いた時の体験まできちんとマーケティングすることが大事だと考えている。」と、細部まで気を抜かない秋元氏の姿勢に、会場からは大きな拍手が起こりました。

 

次は、秋元氏・齋藤氏と地元起業家を交えたトークセッション。

 

パネラー(敬称略)

農園•晴れ晴れファーム 代表
西村 智訓

一般社団法人茨城県女性起業家支援ネットワーク 代表理事
松橋 裕子

KENPOKUyoga 主宰
高橋美紀

 

まず、食べチョクのサービスについて、農業従事者である西村氏に伺うと、「農家として、熱量を伝えてもらえるということはとても魅力的。時々、農作業をしていると地球にひとり取り残されたような感覚に陥ることもあるので、その孤独感が、顧客の顔が見えることによって少しでも緩和されればいい」と回答。売れる手法について話が及ぶと、秋元氏は「お客様の解像度が高い人が売れている。ぬくもりを大事にしている生産者さん。例えば、段ボールの蓋の裏にマジックで“ありがとう”と書いてあるなど、直送だからこそ、まるで田舎からの仕送りのようなあたたかさを届けることができる。」と話し、齋藤氏も「誰が自分たちの顧客なのかを明確に知るということは重要なポイント」と続けました。

県北の農産物に関して、高橋氏は「茨城は新鮮で美味しいものがたくさんあるのに、県外へ出てしまう野菜が多い。現在は限定の場所で限定のレストランサラダを販売し、大人になってからは滅多に得られない感動体験を購買を通じて届けている。」と紹介しました。

売れている商品とはどういうものかという問いに対しては、「季節限定など、“今、買う理由がある”という慣例をつくること」「使うシーンが想像できるものであること」「子供や家族が喜んでいる姿が想像できること」の3つが挙げられました。モノを買うのではなく、体験を買う時代。感動体験やコミュニケーションツールとしても、大きな購買動機となっているようです。

次に話が及んだのは、起業家精神についてです。「起業って難しい」「なかなか一歩踏み出しづらい」という声がよく聞かれる中、秋元氏は自分の起業時のエピソードを教えてくれました。「起業について年下の起業者に相談した際、やらない理由をたくさん並べてしまい、“じゃあ一生やらないね”と言われてしまった。やらない以上はいつまで経っても未経験のまま。並べたリスクを深掘りしていくと、時間が解決する理由ではなかったので、それで起業を決めました。」とのことです。

多くの女性起業家を支援してきた松橋氏も、「女性は市場分析が苦手な人が多く、時間がないと言いがち。逆にできる理由を探し行動する人が起業をしている。」と話し、さらに「環境づくりが大事で、共感できる人たちがいる環境をつくり挑戦する。」と続けました。

茨城県北ビジネススクールも、目的のひとつにコミュニティをつくることがあります。西村氏も、そんなスクールの卒業生。スクールで仲間ができ、まずやってみようの精神を学んだといいます。

「起業はゼロか100ではない。まずやってみればいい。さらにスクールを受講したからといってすぐやらなければいけないわけではなく、コップの水が溢れた時に挑戦したらいいので、それまでたくさんのコトを蓄えていけば良い。」と語る齋藤氏。挑戦を掻き立てられるとつい焦ってしまいがちですが、自分のタイミングで一歩踏み出すことも重要な事だと改めて感じました。

さらに松橋氏は女性起業家に対し、「パートナーが1番のファンになってもらえるようにと伝えている。」とし、齋藤氏も周りの理解が必要と同意。「熱意をいかに伝えるか。目の前のたった1人も口説けないのでは続かない。投資家も“そもそも本気か?”を見る。」と伝えました。

質疑応答

S N Sの活用について

―すぐに結果が出るものではないので、ストレスなくやること。業務として取り組むのではなく、自発的に発信したくなるよう心がけている。

食べチョクの初期のペルソナは?

―最初はオーガニック農産物のみ取り扱っていた。強い食へのこだわりのある方向けに、webに絞って集客していた。

マーケティングの失敗談

―ありすぎる・・・初めてE Cを始める方でも売り上げが立つことが理想なので、その目標達成のために試行錯誤した。

段階的に組織とサービスを大きくする過程で大事にしてきたことは

―組織の失敗は再現性がある。なので、一歩先を行く経営者にアドバイスを仰ぎ地雷を先に察知する。

 

”3歩進んで2歩下がる” という言葉。

2歩下がったと思うのか、1歩進んだと思うのか。

 

茨城県北はチャンスがたくさん転がっています。未来を一緒に歩く仲間が増えていくことを楽しみにしているという卒業生からのエールと「リスクはゼロにはできないけど減らすことはできる。まずは一歩を踏み出してほしい」という秋元氏からのエールに加え、成功確率を増やすためにもスクールに参加していただきたいと齋藤氏から熱い言葉が贈られました。

 

次回のプレ講座はオンライン配信。

7月13日(火)プレ講座【課題解決ビジネスのつくりかた】

7月16日(金)プレ講座【成功する地方起業】

 

その後、

7月31日(土)から茨城県北ビジネススクール本講座が開講される。

 

エントリー〆切は7月18日(日)

応募フォームはこちら

 

ライター・撮影:宮地 綾希子

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