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デザイン思考で地域課題を解決!茨城県北ローカルベンチャースクール開講。

2019年度茨城県北ローカルベンチャースクール第1回講座

2019年度茨城県北ローカルベンチャースクール第1回講座が9月7日、三の丸庁舎(水戸市三の丸)で開かれました。茨城県内をはじめ、東京都、群馬県、福島県、埼玉県などで学生や会社員、自営業として経営する10代~60代までの19人が参加しました。

当日のテーマは、「地域ビジネスの作り方を学ぶ!」

地域プロデューサー齋藤潤一さんを講師に、「地域ビジネス概論」を座学とワークショップを交えたアクティブラーニング形式で行いました。

同講座のルールは、「否定しないで受け入れる」「ポジティブ」の2つ。初めに、自己紹介を兼ねて「呼ばれたい名前」「今の気持ち」「今日期待すること」をグループごとにペアを組んで発表。緊張した面持ちだった受講者も、会話の中で笑顔を見せるなど徐々に打ち解けていく様子が見られました。

当日は、昨年の受講者で同講座で最優秀賞を受賞した小池信秋さんが駆けつけ、ひたちなか市の阿字ヶ浦海岸を舞台に町おこしに挑戦する「イバフォルニアプロジェクト」の活動内容や昨年受けた同講座を振り返りました。

小池さんは、「この講座では、自分が何をやりたいのかを問い続けられる」と話し、受講生に「なぜやるのかが大切」「お金のことを学ぶのは後で大丈夫。強い思いがあれば乗り越えられる」とエールを送りました。

齋藤さんは、「この講座の中では、人生の棚卸しをしていく。1勝99敗の理論で、たくさん失敗してほしい」と話し、スタンフォード大学の失敗学講座やGoogle社の実例を挙げ、「成功するには失敗するしかない」と繰り返しました。「大切なのは、巻き込まずに、みんなと一緒にやっていくこと。関係性の質は、思考の質に変わって、行動の質に変わる。どういう時に良いチームができるのか?どういう時に良い仲間に出会えるか?それは、この講座のような同じ志をもった弱いつながりから生まれる」とも。

まとめとして、「どこで何が起きるかわからない。1パーセントの可能性しかないのであれば、そこに向かうためにいっぱい失敗していこうというのが僕の理論。みなさん自身が主体性を持って行動してほしい。一緒にチャレンジをしていきましょう」と呼び掛けました。

 

茨城県北の魅力を発見し、地域ビジネスを生み出す

1:インプットとアウトプットで学びを拡大

制限時間内で齋藤さんの講義の中で、気になった点をグループ内でシェア。インプットとアウトプットを行うことで、理解を深め、シェアすることで学びの拡大と定着を図りました。

受講生からは、「自分ってなんなんだろうと思った」「自分を整理しなくてはいけないと思った」「周りから見えないところを伝えていかないといけない」「自分の自信の付け方を知りたい」といった声が上がりました。

齋藤さんは、「学びを定着させるためには、インプットとアウトプットの繰り返しが大切」「大切なのは、自分が何をやりたいか」「ワクワクは過去からしか見つからない」と話しました。

 

2:関係性を作りながら失敗してもいい雰囲気を作るネームパス

グループ内で、ニックネームをパスし合う「ネームパス」を実施。ネームパスで、相手の名前に詰まったりした時には「イエーイ」と全員でハイタッチ。

齋藤さんは、「これから自分のワクワクを探すために、互いを警戒していたらワクワクは出てこない」と、ネームパスで作る雰囲気づくりの重要性を語ります。

そのほか、「人は自分の都合のいいことしか覚えられない。小さくても自分がやってきたことを記録していくことも大切」などと話しました。

 

3:パーソナルブランディングと傾聴

3つ目のワークでは、「ニックネーム」「出身地」「どんなことをやっているか」「過去に成し遂げたこと」「ワクワクしていること」「得意技」を書き出し、2人1組のペアで自己紹介。「相手が話している時は何も話さず、傾聴する」をルールに、3分・2分・1分と相手を変えながらワークを繰り返しました。話し手は、投資家や最終プレゼンを意識してプレゼンするのもオススメなのだそうです。斎藤さんは、「余らせず、足りなすぎずに決められた時間を使ってプレゼンする」「時間が余ったからと雑談をしてしまうと遊びになってしまう」と、ポイントを話しました。1分間のワークでは、聞き手が相手の話しに耳を傾け、観察。1分間で、フィードバックを行うという手法を取りました。

ワーク後には、オープンシステムテクノロジー(OST)として、受講生のうち3人が自己紹介。3人の挑戦に、会場からは大きな拍手が送られました。

 

最後は、全員で一つの輪になって学びと気づきのシェア

受講生は「自分のブランディングについて考えていきたい」「経歴もさまざまなメンバーでやっていけるのが楽しみ」「1分間で話すにはいつも自分で整理していないといけないと思った」「たくさん経験して失敗して成長していきたい」「みなさんの熱量を感じた。次回も楽しみ」など、それぞれが思いを語りました。

斎藤さんは「一人一人がすでに持っているものをリスペクトし合って、多様性を認め合って、お互い自立し合ってやっていければ。みんなで成長し合って、いいチームになっていける」と期待を寄せます。

 

次回は、先進地域の事例視察に大子町でフィールドワークと宿泊研修を行います。「発見」「磨く」「発信」のサイクルを体感します。

 

<ライタープロフィール>

高木 真矢子

合同会社JOYNS代表、合同会社HakkoLab業務執行社員、ライター兼編集者。1986年生まれ、茨城県常陸太田市出身。2018年3月に「人と人を『喜び』でつなぐ」を掲げ、JOYNS設立。現在、各種媒体でのライター業、キャスティング業、WEBメディア「水戸経済新聞」を運営。個人事業主の息子(小6)と娘(小3)と共に、それぞれが好きなことで生きる『個』育て実験中。

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