事業を加速し持続可能なモデルに成長させる。 茨城県北ビジネススクール2021が開講!!

(集合写真撮影時のみマスクを外しております)

 

さまざまな社会課題に直面する昨今の日本。そこには世界の課題解決にも繋がる大きなビジネスチャンスがあり、そのチャンス(課題)は地域にこそ存在します。

茨城県の県北地域から起業家を創出する目的として始まった「茨城県北ローカルベンチャースクール」は、昨年までの3年間で、県北地域を舞台に起業家人材を育成・支援するプログラムとして実績を生んできました。今年度は、より規模拡大や事業拡大などを目指し、ビジネスを学ぶためのプログラム「茨城県北ビジネススクール」にパワーアップ。

たくさんのエントリーの中から選抜された起業家たちが集まり、2021年7月31日(土)、茨城県三の丸庁舎にて第1回本講座が開催されました。

講座は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策を徹底した上で対面形式にて開催。換気により空調が効きにくい中、熱い想いを持った受講生たちが集結し、熱気あふれる半日となりました。

初めに、茨城県政策企画部県北振興局の菅谷誠一局長より県北地域の目指す未来を紹介。

その後事務局からスクールを進める上でのルールが共有され、気持ちを講座に集中するために3人1組で「①呼ばれたい名前 ②今の気持ち ③今日期待すること」を共有するチェックインが行われました。

 

価値があるのは本気度!

いよいよ始まった茨城県北ビジネススクール。第一回の講師は、一般財団法人こゆ地域づくり推進機構代表理事/NPO法人まちづくりGIFT代表理事/AGRIST株式会社代表取締役社長の齋藤潤一氏からスタートです。

齋藤氏は、まず今回のスクールで目指すゴールを共有。「ビジネスを加速するヒトモノカネについて習得」「最大1000万円の出資を獲得」という具体的で高いゴール設定に、受講生も事務局も背筋が伸びます。

「プレゼンはスライドで決まる。自分は何者なのか?をいかに相手に印象付けるか。価値があるのはビジネスプランではなく本気度であり、誰がやるのかということ。」と説明。「プレゼンピッチが上達する方法は場数をこなすこと」と続け、今回のスクールメンターでもある株式会社リクルート スタディサプリ教育AI研究所所長である小宮山利恵子氏にビジネスプレゼンをひとり1分で実施しました。

受講生等のビジネス内容は様々。農業や林業、教育や子育てなど多岐に渡りました。ピッチを聞いた齋藤氏は、「広がりのある(スケールする)ビジネスか、密なファンづくりをしていくのか。どちらも正解だが、果たして世界を見た上で小さいビジネスを選んでいるのか?と考えると意味合いが変わってくる。」と述べ、小宮山氏も「全員伸び代だらけ。新規事業は一定規模のスケールを見込んでいるかで出資が決まるのが一般的なので、そのくらいの視野を持った上で、だから今資金が必要だと訴える。」とアドバイスをしました。

10億円規模のビジネスというと、金額に怖気付いてしまうかもしれないが、つまりは10億円規模の人々を喜ばせているということ。そういう意識を持って欲しい。」と補足しました。

 

ビジネスの仕組みを学ぶことが重要

「本当にやり抜くか?という視点で人を見るので、すでにやってますは強い。」と語る齋藤氏。ビジネスをする上で、ビジネスの仕組みを学ぶことが重要だとし、「常に改善しているかどうか、努力しているか。早くたくさん失敗することが大事」と続けます。

受講生からの質問に対し、「壮大な妄想を語っても良い。それが本気か?が重要。」「小さなビジネスモデルを作って、それを全国展開すればいい。」と補足。他にもスケール期間や本気度が伝わるプレゼンのポイントなど、具体的な内容にまで話は及びました。

 

どれだけワクワクに時間を注ぐか。

後半は、当ビジネススクールのメンターとなる小宮山利恵子氏と、高橋美紀氏(KENPOKUyoga主宰/(一社)母親アップデート 理事/(一社)なでしこ未来塾 理事/古民家ゲストハウスNINJA HOUSE CLUBオーナー等)。

メンター陣の自己紹介をした後は、まず小宮山氏から手土産のプレゼント。東京都台東区蔵前にある、パティスリーFOBSのゴーフレットです。

「基本を大事にしてお菓子作りをしているお店。ビジネスの基本である“スケールするかどうか”“テクノロジーとリアルをどう融合するか”を感じてもらえると。蔵前は、小さなお店がたくさん集まって形成している街。そこも調べてみると面白い。」と紹介していただきました。

プレゼンピッチについて、「印象に残ったのは上手なプレゼンではなく熱が篭ったもの。すでに動いているもの、実際に動いているもの。」という小宮山氏。

「他には、差別化はどこなのかなというのが注目した点。さらに社会の課題がどこにあるのか、その課題をどれだけの人が感じているのか、そこにどれだけ踏み込んでいるかは判断のポイントになると感じている。」と続けました。

 

2019年に、「レア力で生きる」(KADOKAWA)という本を出版している小宮山氏。自身の生き方を「自分の好きなことに集中して全力を注いできた。1日のうちにどれだけワクワクに時間を注げるかを考えて行動していた。」と言います。

それを受け、齋藤氏は、「農業がめちゃくちゃ好きなわけではないが、新しい農業の形を見たい、日本のGDPを上げたい、というワクワクで農業用ロボットを開発している。」と自身の想いを話し、「大枠で見ると、人の可能性を最大限にするのは何なのか?を得るために活動している。自分でやりたいことにリミッターを設けず、興味あるものを並べて俯瞰してみるといいかも。」と小宮山氏も自身を振り返りました。

 

定期的な自身の棚卸しで、やらないことを決める。

逆に やりたいことが見つからない” という人へのアドバイスを求められると、「好き・嫌い・元気になるもの・エネルギーを消費するものを箇条書きで出して自分の棚卸しをしてみる。時間がないとよく言われるが、時間は作るもの。」という小宮山氏。肩書を26個持つ高橋氏も、「1ヶ月に1回、自身の棚卸しをしている。やらないことを決めて、家族などに宣言する。例えば家事はやらないと決めて家電製品に頼ることにした。そうしてやりたいことに注力している。」と自身の例を挙げ説明。齋藤氏も「自分ルールを決めている」と紹介しました。

ここまでの話を受けて、受講生たちは2人1組でやりたいこと、好きなことをシェア。聴く側は傾聴するというルールで、様々なワードが飛び交いました。

 

質疑応答

・ビジネスに期限を決めるとはどういうことか?

小宮山氏:短期的なものと中・長期に分解して考える。

 

・好きやパーパスが変化した時、立ち止まるべき時にどう過ごすのか

・気分が乗らない時はどう過ごすのか

高橋氏:場所など物理的環境を変える。自身のルーティンを決めておく。

齋藤氏:自分の最適なスケジュールを管理しておく。

小宮山氏:モチベーションを上げるためにエネルギーを使ってしまうので、モチベーションをアテにしていない。ルーティンを決め、スイッチが入るきっかけを持っておく。

 

・教育の現場にキャリア教育は本当に必要なのか?

・人の可能性を引き出すには?

小宮山氏:疑問符が浮かぶ場所にとにかく連れていく。枠を外す(新しい場所に行く、人と話すなど)ことで可能性を引き出す、伸ばすがキャリア教育だと思う。

齋藤氏:心理的安全性のある場所を用意する。信じている人に背中を押してもらうと一歩踏み出しやすい。

 

・ビジネスパートナーと上手くいかなくなるときの別れ方は?

齋藤氏:方向性が合ってないことをきちんと共有する。引き際をあらかじめ決めておく。

 

・チャレンジから離脱しない方法は?

高橋氏:ライスワークが崩れそうな時が、辞めるという選択肢が出てくる時なのではないか。バランスをきちんと考え、上手くいかなければ3年で辞めると決めている。

齋藤氏:辞めてもいい。無理にしがみつかずに、新しくやりたいことが見つかればそれでいい。

 

・チャレンジする規模を大きくする時のきっかけや思考法

齋藤氏:桁を増やすためにはどうしたらいいのかを考える。桁が増えれば、それだけ助けられる人が増える。

小宮山氏:チームの上に立つ人が大きいビジョンを掲げることが大事。

・家事育児の時短方法

小宮山氏:女性がやらなければいけないという考えは捨てる。これは自分のやるべきこと・やりたい時間なんだと明確に家族に伝える。向き合う。

 

・地域貢献など、情緒的価値をプレゼンに組み込むべきか?

齋藤氏:情緒的価値というより、“なぜやるか?”を明確に入れるべき。

 

・スパンが長い目標に対しどうやってビジネスを考えるか。

齋藤氏:短期、中・長期的に考える。多様な森と地域の需要をいかに結びつけるか。可能性はたくさんある。

 

最後に、総括として齋藤氏より「①自分たちの顧客は誰なのか?を明確にすること。②なぜやるのか?この2つを徹底的に講座を通して考え抜いてもらいたい。」と本講座での軸となるメッセージが受講生に送られました。

講座を受けた感想として、受講生からは「他の既起業者に刺激をもらった」「ビジネスの規模をもっと大きく見るという視野を広げるきっかけをもらった」「スケールの考え方・作り方の甘さを痛感した」「プレゼンの上手さに限らず、根底にあるやりたい強い気持ちは伝わるんだなと実感した」など、様々な感想が溢れました。

今年茨城県北ビジネススクールは、まだ始まったばかり。

今後受講生がどんな気づきを得て、どうビジネスをスケールさせていくのか。伴走する私たちも、たくさんの刺激を彼らから与えられます。

 

12月の最終講座、ビジネスプラン発表は一般公開も予定しております。(新型コロナウイルス感染症の状況により変更の可能性がございます。)

ぜひ、茨城県の県北地域を盛り上げる起業家たちの成長を最後まで見届けてください。

 

ライター・撮影:宮地 綾希子

関連記事一覧