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デザイン思考で、地域課題を解決するー茨城県北ローカルベンチャースクール(第2回)

実際にビジネスプランを構築する3ステップ

2日目は1日目のワークショップを踏まえ、チームごとにプランを構築しました。今回の目的は「完璧なビジネスプランをつくること」ではなく、「ビジネスプランをつくる方法を学ぶこと」。今後に生かせそうなビジネスプラン構築の方法を3つにまとめました。

1.まずはゲーム感覚でブレインストーミングをする

ゲームをするとき、何を考えるでしょうか。時には戦略的にやることもあるかもしれませんが、ほとんどは何も考えず、ただ目の前のゲームを楽しむだけだと思います。それと同じように、深いことを考えず、思いついたことをひたすら出し合うブレインストーミングの場を設けることが必要です。

質よりも量を出しましょう。他人の考えに乗っかることで、どんどんアイデアが浮かんできます。(高橋さん)

アイデアを出し合ううち、変化球の面白いアイデアが生まれるようになり、終盤には会場内に称賛の笑いが巻き起こっていました。このワークをやる上でもう1つ重要なのは、否定をしないこと。互いの意見に「いいね!」と言い合うことで、チーム内だけでなく、会場全体の雰囲気もよくなります。

2.「なぜやるか」からプランを考える

 width=やはり一番大事なのは「なぜ」の部分です。どんなに面白いアイデアが出てきたとしても、「なぜ」がはっきりしていないと相手に伝わらず、そもそも自分がやる意味を見出せなくなってしまいます。

そこで今回は、1日目に考えたビジョン・ミッションと、チームででてきたアイデアを掛け合わせてビジネスを構築していきました。チームで行うことで、1日目には思いつかなかったアイデアにたどり着いた人もいたようです。

3.アイデアをブラッシュアップする

高橋さんがこう言うように、起業家は1人でプランを構築するわけではありません。必ず他人の意見を聞き、自分にはなかった発想を得ます。

起業家は必ず自分のアイデアをプレゼンします。そして人から受けた批評を元に、日々ブラッシュアップしていきます。これをくり返して、どんどん成長していくのです。

プレゼンは、自分がやろうとしていることを相手に分かりやすく伝える必要があるため、自分の考えを言語化してまとめるきっかけにもなります。聞く側に回ったときは、プレゼンがうまい人の話し方などを盗み学ぶ場としても活用することができます。

起業家が集う意味

2日間、みっちりと受講した「ビジネスプランのつくり方」講座。受講生は頭と体を使い、やや疲れた表情ではあるものの、どこかすがすがしさを感じる表情でもありました。

それぞれのビジョン・ミッションは違えど、「ソーシャルビジネスで茨城県北を元気にしたい!」という共通の想いがあることに気づき、仲間を手に入れたという喜びがあったのかもしれません。なぜ、わざわざ起業家育成コミュニティをつくり、みんなでやる必要があるのか。その重要性を理解することのできた2日間となりました。

個人戦でありつつも団体戦でもある起業への道。互いに切磋琢磨し合える環境をつくり出せたこと自体が、大子町での成果ともいえるでしょう。この大子町からのお土産を次にどう活かすことができるのか、第3回目以降の講座にも注目です。

【第1回】の記事はこちら

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