地方創生事例。茨城県笠間市で人気のカフェ「言の葉」
食べてみれば違いが分かる
「内臓に、身体に染みてホッとする。」
つい先日、初めて来店したお客様の言葉です。知人に勧められ、どんなお店か分からないまま来店し、リピーターになるお客様も多いとのこと。
「言の葉」は、一言で説明するのが難しく、人へ勧める時に困るとお客様に言われるそうです。それでも、お客様の間口を広げるための詳しい説明書きはしません。
ごはんを食べて、ごはんから二宮さんの想いを感じ取り、ファンになったお客様がまた人に勧める。そんな循環が出来ています。
身体も心も元気になる場所
「身体に優しいごはんを食べて、身体と心をゆるめる。心の重荷をそっと下ろす。」
そんな場所をつくるのが、二宮さんの願いです。ずっと泣いているお客様の背中をそっとさする日もあります。疲れている時や不調の時に来たくなるという常連さんもいます。
ごはんで身体が癒され、窓から見える緑と二宮さんの温かな人柄で心が癒されます。
どん底を味わったからぶれない
人の心に届くのは手のちから
言葉を通して、繋がる想い
どん底を味わったからぶれない
今から20年前、二宮さんを病魔が襲いました。
点滴だけで過ごさなくてはならない日々を乗り越え、回復して9ヶ月ぶりに食べたチョコの味が忘れられないと言います。五臓六腑に染みわたり、生きる力が湧いてきたそうです。
「口から食べるってすごい。食に関わっていきたい。」と、二宮さんは考えました。
転機はもう一つありました。
死ぬかもしれないという出来事が9年前に起こりました。死を間近に感じた時、このままでは死ねないという想いがこみ上げてきたと言います。
その時、「今まで家事や子育て、介護に追われ、人のためにしか生きていなかった。これからは自分のために生きよう」と、二宮さんは決意しました。
そして、その1年後に「言の葉」をオープンさせました。
人の心に届くのは手のちから
「言の葉」では、ラー油やひしおも手作りです。聞いてみて初めて分かる、手の込みよう。二宮さんは坂村真民さんの詩をいつも心に置いています。
辛くて仕方がなかった時に、ある寺の住職に教わった詩。手を合わせると心が丸くなり、両手を使って作ったものは人の心も丸くする、「手を合わせる」という詩。
以来、なるべく両手を使って手をかけたものを作ろう、そう決めました。
言葉を通して繋がる想い
言葉を交わす処を作ろう、繋がれる処を作ろう、両手合わせたものを作ろう。
そう決意して動き出した二宮さん。道のりは順調ではありませんでした。一言で人に説明が難しく、宣伝も上手に出来ない。一人もお客様が来ない日もありました。
それでも二宮さんが信念を曲げることはなかったのです。一度来たお客様が誰かを連れてきてくれ、少しずつ少しずつファンが増えていきました。
「頼りないから心配して助けてくれる、みんなのお蔭です」と、二宮さんは柔らかく笑って言います。
8周年を迎えた、地域に愛されるお店
9月は、言の葉8周年月間でした。定休日を除き、毎日講座を開催し、イベントも2回開催しました。
毎日沢山の人が言の葉を訪れ、特に最終日の屋外イベントは、過去最大の人出でした。会場のあちこちで出会いがあり、言葉を交わし、笑顔が生まれる。初めて会う者同士が、音楽と空間を通して交じり合う。
二宮さんが目指した言葉で人と人が繋がれる場所の理想形が、そこにはありました。
入りきれないほど沢山のお客様を見て、開店当初の二宮さんは満足するでしょうか。きっと数ではなく、一人ひとりの笑顔を噛みしめ、喜ぶに違いありません。
ぶれない信念を持つ二宮さんは、これからもお客様一人ひとりに寄り添っていくことでしょう。
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カフェ言の葉
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□住所:茨城県笠間市笠間4170-25 MAP
□電話:0296-85-5402
□時間:11:00~18:00
□定休:月・火曜日・第一日曜日